『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』のあらすじと感想【ソーの憂い顔の理由とは?】
マイティ・ソー/ダーク・ワールドのあらすじと感想を書きました。参考にして頂けると幸いです。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』あらすじ
アスガルド初代国王VSダーク・エルフの王
千年前。
惑星スヴァルトアールヴヘイムに、ダーク・エルフ(闇の軍団)があった。
王のマレキス(クリストファー・エクルストン)が、エーテルで地球を闇で包もうとしていた。
エーテルは、9つの世界(ユグドラシル/世界樹)が連なった時に激烈な破壊力を解放できる。
アスガルドの初代国王ボーの軍隊が、ダーク・エルフの前に立ちはだかった。
マレキスが天を仰ぐ。9つの世界が数珠つなぎになっていた。
エーテルの邪悪な力を解放する。
だが、アスガルド軍にエーテルを奪われてしまった。ダーク・エルフが蹴散らされていく。
マレキスは、アルグリム(アドウェール・アキノエ=アグバエ)と共に逃げ出した。
エーテルは、ボーの命令によって地中奥深く埋められた。
思案顔のソー
現代。
ソー(クリス・ヘムズワース)は、ウォーリアーズ・スリー(ホーガン、ヴォルスタッグ、ファンドラル)を引き連れヴァナヘイムを制圧した。
9つの世界に泰平が訪れる。
ホーガン(浅野忠信)を残しアスガルドに帰還した。父オーディンに、ヴァナヘイム制圧を報告する。
オーディンは、ビフレスト(虹の橋)崩壊以来の平和だと目を細めた。ソーに王座を継ぐ時が来たと告げる。
だが、ソーは思案顔であった。
ジェーン、ダークワールドに紛れ込む
ロンドン。
ジェーン(ナタリー・ポートマン)が計測器で重力異常を感知した。
友人のルイス(カット・デニングス)と共に、重力異常を示す廃墟ビルに侵入する。
計測器を手に階段を上がると、身体が吸い込まれるように廊下を滑った。
忽然と異空間に取り込まれ、ダークワールド(スヴァルトアールヴヘイム)に迷い込む。
薄暗く、洞窟のような内部であった。ルイスの名を叫ぶが、応えるものはいない。
正方形の巨石を上下に連ねたような石柱に目を止めた。その隙間から赤い光源がゆらめいている。
恐る恐る隙間を覗いた。液状のものが、飛び出してくる。ジェーンの右腕に吸い込まれていった。
彼女は右腕を振り払うが、両ひざから崩れ落ち気を失った。
マレキスの復讐心
マレキスが、小型宇宙船で宇宙空間を漂っていた。目を覚まし「エーテルが呼んでいる、再び惑星が一列に並ぶ」と呟いた。
彼は、アルグリムと共に、スヴァルトアールヴヘイムに降り立つ。
荒涼とした景色が広がっていた。
「エーテルを取り戻しアスガルドにも同じ苦しみを」
彼は苛立ちをアルグリムにぶつけた。そして、最後のカースになれと言って、カース・ストーンを渡す。
アルグリムは、目を見開いた。
「アスガルドの防御を破り、再びこの世を永遠の闇に……」
ジェーン、ソーと再会
ジェーンが気絶から立ち直る。現実世界に戻っていた。外へ出ると、警察車両が停まっていた。
ルイスが駆け寄ってくる。
警察を呼んだわ、5時間も行方不明だった。彼女は声を荒げた。
雨が降り出した。ジェーンが呆れたように空を見上げる。
二人の空間だけ雨が降っていない。呆気に取られていると、ソーが佇んでいるのに気づいた。
彼の頬を引っぱたき、どこに行っていたのと憤る。
ソーは「ビフレストを壊され戦争が起きた。君を守るために戦ったが……自分が悪かった」と口を開いた。
警察官が、不法侵入だ連行すると言ってジェーンの右腕に触れた。その瞬間、ジェーンと警察官は吹き飛んだ。
ソーがジェーンに駆け寄る。
他の警察官が、警棒を持って警戒心を露わにした。彼らは、じりじりと近寄りながら、無線で武装チームの応援を要請する。
ソーはジェーンを抱きかかえ地上を蹴った。
ビフレストの天文台に着地する。ジェーンが癖になりそうと笑みを浮かべた。
「アスガルドへようこそ」
番人ヘイムダルが彼女に微笑みかけた。
ジェーンの体内に宿った物質の正体
ソーは、ジェーンの体内に宿る異常なエネルギーの正体を探った。
オーディンが現れた。
「招かれざる客だ、地球へ返せ」
衛兵がジェーンに手をかけた。邪悪なエネルギーが放出し衛兵は吹き込んだ。
オーディンが、ジェーンの腕に手をかざし、顔色を変える。
彼は、古代史書物を開き、ジェーンの体内に宿る正体を明かした。
宇宙誕生以前に存在し、マレキスによって生み出された【エーテル】。
液状で千変万化の武器であった。
宿主から力を吸収し、すべての物質をダーク・マター(暗黒物質)に変化させることができるという。
オーディンは、マレキスが企んだ地球を闇で覆いつくす計画が、ボーによって阻止されたことも説明する。
ソーは、マレキスが滅んだ後もエーテルが存在していることに疑問を持った。
ジェーンが、エーテルを取り出す方法を聞く。
オーディンは、古代書物には記されていないと顔を曇らせた。
不安の面持ちをしたジェーンに、ソーが、俺が助けると声をかけた。
マレキスが、アスガルドに侵入
アスガルドの雑居房に、数人の宇宙海賊が収容された。
アルグリムが紛れ込んでいる。
通りを挟んだ向かいの独居房では、ロキ(トム・ヒドルストン)がベッドに横たわっていた。
アルグリムが、カース・ストーンを握りつぶす。カースに変身し、雑居房のガラス窓を突き破った。
隣接する雑居房も破壊していく。罪人たちが脱走し、アスガルド軍と衝突、騒乱状態に陥った。
カースは、独居房内のロキと視線が合った。ロキが不敵に笑みを浮かべると、カースは歩を進める。
その背中に、ロキが左の階段を使えと声をかけた。
ソーが、騒乱に気づき飛んでくる。
カースは、アスガルドの都市全体を覆う防御シールドを叩きこわした。
マレキスの小型宇宙船が、宮殿に不時着する。
ダーク・エルフの集団が降り立ち、アスガルド軍を攻撃した。
マレキスが宮殿の奥へと歩を進めていく。
フリッガの死
マレキスが扉を開けると、オーディンの妻フリッガが待ち構えていた。小型の剣を手にしている。
彼女の後ろで、ジェーンが怯えていた。
フリッガが何者なのか問う。
「自分のものを取り返しにきた」マレキスが視線をジェーンに投げた。
彼が前へ進み出る。フリッガの小型剣が一閃した。
彼女は、マレキスを追い詰めるが、背後からカースに首を掴まれる。
「私の物を盗んだな。返すのだ」
マレキスが、ジェーンに、にじり寄っていく。彼女に触れると、ジェーンは消滅した。
フリッガが勝ち誇ったように笑みを浮かべる。
彼女は、エーテルの場所を教えずに、ナイフで刺された。
止めろ!
ソーがムジョルニアから雷光を放出する。マレキスの顔面を直撃した。
マレキスとカースはテラスから身を投げた。小型宇宙船が、2人を拾い飛び去っていく。
ソーは振り返った。
オーディンが、フリッガの亡骸に頬を寄せていた。
ソー、ロキを解放する
フリッガの葬儀が終わった。
オーディンが、ソーに「マレキスはエーテルを奪いにまた現れる」と忠告する。
ソーがオーディンを見据える。
「ジェーンを、ダーク・ワールド(闇の世界)に連れていく。マレキスが彼女からエーテルを取り出したら、始末する」
オーディンは、エーテルがマレキスの手に渡ることを懸念した。戦うのみだと声を荒らげる。
ソーは、マレキスと同じだと首を横に振った。オーディンに黙ってダーク・ワールドに行こうと画策する。
だが、ビフレスト(虹の橋)は封鎖されていた。ソーは、監房へ足を運んだ。
「アスガルドから俺を出せ」
ロキは、アスガルドから抜け出せる方法を知っていた。
果たして、ロキは、ソーの願いを聞き入れるのか?
気になった方は、本編でどうぞ。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』感想【ソーはジェーンが気がかりだった?】
印象に残ったシーンは、ソーが、父・オーディンに「王座を継ぐ時が来た」と言われたシーンです。
ソーは、ヴァナヘイムを制圧し9つの世界に平和をもたらしています。
彼が、アスガルドの王に相応しいと認められた瞬間でした。
気になったのが、この時のソーの表情です。心ここにあらずといった調子でした。
なぜ、彼は上の空だったのでしょうか。
地球に残したジェーンが、気がかりだったのではないでしょうか。
それが分かるのが、ソーがジェーンをアスガルドに連れ帰ったエピソードです。
ジェーンは、右腕に宿った正体が、マレキスの【エーテル】と知って不安がります。
そんな彼女に口づけをした後、ソーは「俺が助ける」と声を掛けました。
つまり、冒頭のシーンで、ソーが浮かない顔をしていたのは、恋わずらいにかかっていたと言えます。