『相続者たち』最終話(20話)のあらすじと感想【王冠の重み】
相続者たちの最終話(20話)を視聴しました。
あらすじと感想を書いたので、気になりましたら本編でどうぞ。
相続者たち第20話 あらすじ
簡単に前話(19話)を振り返ります。
タンは、ウンサンを自身の誕生日パーティーに連れていきました。
会長は激高し、好きにするがいいと言います。
さらに、ウンサンの母・ヒナムに交際を認めてもらいました。
会長が、くも膜下出血で意識不明に陥ります。
タンやウォンは、会長の妻・ジスクに議決権の委任が集中することを恐れました。
ジスクが会長の病室に、姿を見せます。
タンは「父さんからの株は渡しません。僕の法定代理人は兄に」と言い放ちました。
以下、最終話(20話)のあらすじになります。
タン、自身の法定代理人を兄に
タンは、弁護人を選定し、自身の法定代理人を兄に変更した。
ウォンやユンが、会長の支持者との面談をとりつける。
帝国建設の会議室に、ウォンやユン、タンが集まった。
タンが「支持者を呼んだのに、なぜ、来ないんだ」と声を張り上げる。
ユンが「義理と目的のうち、目的を選んだようだ」と呟く。
結局、現れたのは、二人だけだった。
他の会長の支持者七人は、ジスクの元に集まっていた。エストの姿もある。
だが、エストは「どちらに付くかは未定です。会長側に付きたくはないですが、決めかねています」と言った。
ユンは、株主から委任状をもらうために海外へ飛んだ。
タンも同行する。
検察がヨンドの父に、事前拘束令状を請求
ヨンドが、呆然と報道番組を眺めている。
<検察がドンウクに事前拘束令状を請求した>ことを報じていた。
特定経済犯罪の加重処罰等に関する業務上背任罪の容疑である。
テレビの電源を切ると、5人の弁護士が訪ねてきた。
弁護士たちは、柔らかな声音でヨンドに言った。
「お父さんは弁護士を、7人も付けた。普段通り生活し、学校も通うんだ」
「ホテルは副社長が仕切るから心配するな」
「お父さんから伝言だ。ルールを守り反則はするなと」
ヨンドは、戸惑いの表情で聞いている。
ヨンド、ジュニョンに謝罪
ヨンドは、帝国高校から転校していったジュニョンを訪ねた。
ジュニョンは、高校の正門に立つヨンドを見て、顔を強張らせる。
「なぜ、ここに?いじめ足りないのか?」
「違う。謝りたくて来たんだ。本当に俺が悪かった」
「本当に悪いと思うなら、一生、罪悪感を背負うんだ。俺は一生、お前を許さない」
ジュニョンは立ち去った。ヨンドは目を瞬かせて、息を吐く。
ヨンド、失踪した母が経営する店へ
ヨンドは、行きつけの飲食店から手紙をもらった。
綺麗な女性から、ヨンドに渡すように言われて預かったという。
差出人の名前は【ブランチカフェ Secret Garden/ユ・ギョンラン代表理事】。
Secret Gardenに向かった。
窓越しに覗くと、中年女性が接客をしている。
不意に、彼女がこちらを向いた。
慌てて身を隠すヨンド。
手紙の内容を思い返した。
<たとえ、重圧に負けそうになり、酷い悲しみに襲われても決して傷つかないで。その重みに押し潰されないで。会いたいわ>
タンとユンが帰国
海外から戻った、タンとユンは、会長の病室へ足を運んだ。
会長は意識不明のまま。
彼を、タンとユン、ウォンが囲んだ。
「脳浮腫は治まってきた」とウォン。
ユンは「多くの株主が委任状にサインを……タンのおかげです」と報告した。
ウォンは、表情を曇らせて口を開いた。
「父さんの解任案が上程された。もし可決されたら、うちのオーナーが変わり長い裁判に突入するだろう」
そして、タンを見やって「一緒に家にいよう。俺たちが家を守らないと。一緒に家に帰ろう」と言った。
三人は、会長宅に戻った。
ウォンがタンに声をかける。
「ヨンドに会ってこい。ドンウク代表は検察の調査中で株主総会に来られない。ヨンドに議決権の委任を」
「代わりに約束してくれ。ドンウク代表が拘束されても、ゼウスホテルとの事業は続けて」
ウォンは、タンの願いを聞き入れた。
タンは、ウンサンのアルバイト先へ向かった。
彼女と再会を喜び合う。
そして、ヨンドを訪ねた。
タンが「頼みがある。いつか恩返しする」と切り出す。
「今、返してもらう。俺が投げてきた、お前の母親への暴言を許して欲しい」
「弁護士に委任状を渡してくれればいい」
ヨンドは、承諾した。
会長の解任案は否決
臨時株主総会が開かれた。
ウォンとユン、タンが出席。
ジスクは勝気な表情で席に着いていた。
すでに、ユンは、エストから委任状にサインをもらっている。
会長の解任案に関する投票が行われた。
会長の解任案は否決された。
開票結果は、反対が52%で、賛成が44%。棄権が4%である。
会長の意識が戻る
株主総会が閉会。
ジスクがウォンに「勝ったからと気を抜くんじゃないわよ」と言った。
ユンのスマホに着信が入り、彼は距離を置いた。
ウォンが深呼吸して口を開く。
「味方と敵を見分ける機会を下さり感謝します」
「すぐ会うことになるわ。一年後か一ヶ月後か分からないけど」
ジスクが歩を進めると、ユンがウォンに駆け寄った。
「会長の意識が戻り、すぐ手術の予定です」
ジスクの顔つきが険しくなった。
ウォンやユン、タンは手術室へ向かった。
ギエと共に待機。
執刀医が手術室から出てきた。
会長の手術は成功した。
ウォンは感謝を述べ、ギエが泣き出す。
「母さんを追い出した男だぞ。泣かないで」
そう言ってギエを抱き寄せるタン。
彼の目は潤んでいた。
ヨンド、失踪した母と再会
ブランチカフェ Secret Gardenに、客が入ってきた。
ギョンランは「いらっしゃいませ」と声を張り上げ硬直する。
涙で目をにじませながら「ヨンド……元気にしていた?」と声をかけた。
ヨンドは「いや……」と言いかけて涙を流す。
ギョンランは、彼の涙を拭い「こんなに背が伸びたのね。格好よくなったわ」と囁いた。
「母さん……母さん」
「ごめんね、母さんを許して。待てなくてごめん」
ギョンランは、ヨンドに抱きついた。
ヨンドも、ぎこちなく彼女を抱きしめる。
会長、ジスクに離婚を言い渡す
会長の病室をジスクが訪れる。会長は、正面を見据えたまま口を開いた。
「ジスク、意識不明の間に、事を起こしたそうだな」
ジスクも目を合わせずに応える。
「収穫は、なかったわ」
「じっとしていればいいものを。なぜ、自らの手で報われる機会を逃したんだ」
「欲を出したのね。前から計画をしていたの」
「私にも似たような計画がある。それで呼んだんだ。離婚しよう」
「そうしましょう。グループの半分は私の手に入るはずよ。戸籍の力ね」
ジスクが病室を出ると、会長は弁護士に「離婚訴訟の準備をしろ」と言った。
弁護士と入れ違いに、タンとウンサンが入室。
「回復されて幸いです。よければ退屈な時でも」
ウンサンが、そう言って二冊の本を差し出す。
「機嫌を取る必要はない」
「借金は少しずつ返すので、お元気でいてくださいね」
「全額、受け取るには長生きしないとな。もう来なくていい。本は読むよ」
会長は笑みを浮かべて言った。
ヒョンジュ、ウォンに別れを告げる
ヒョンジュが夜のバス停で、号泣している。
彼女が手にしているスマホ画面には、ネット記事。
タイトルは<帝国グループ社長、BSテレコムの孫娘と結婚>である。
その後、ヒョンジュは喫茶店で、ウォンと向き合った。
彼女は涙ながらに、別れを告げる。
ウォンは、会長宅に帰宅した。
タンが「結婚を?急すぎるじゃないか」と詰め寄る。
「俺たちだけでは会社を守れない。だから、結婚を。それが、俺の王冠の重みだ。アメリカに行くな。俺の後ろに付いてくれ」
タンは、ウォンの言葉に納得した。
自室に戻るタン。
家政婦が郵便物を持ってきた。
差出人は、かつて在籍していたアメリカの高校【BUCKLEY SCHOOL】の先生からだ。
英文で<君が被るのは、どんな王冠だ?財力か?名誉か?愛か?>とある。
タンは、返事をしたためた。
果たして、タンが考える王冠とは何か?
続きが気になった方は、本編でどうぞ。
相続者たち最終話(20話)/ウォンが、一番印象的だった
最終回まで観て、印象に残った登場人物は、タンの異母兄・ウォンです。
物語の序盤の彼は、タンを敵視していました。
そんなウォンが、タンとウンサンの仲を取り持つまでに心境が変化して、好印象を抱きました。
しかも、くも膜下出血で倒れた父と会社を守るために、ヒョンジュと別れ政略結婚しています。
ウォンは政略結婚を「俺の王冠の重み」と言いました。
彼にとっての王冠は何だろうか?と考えさせられました。
王冠とは、財閥の息子に生まれた重圧ということでしょうか。
だとすると、ウォンが被った王冠は、愛ではないですね。
そう考えた理由は、タンがアメリカの高校に提出したままのノートが返送されたからでした。
タンは、第4話でアメリカを去る際に、そのノートを教師に渡しています。
ノートには<王冠を被ろうとする者、その重さに耐えろ>とあります。
タンが書いたものだと仮定すれば、自分の出自に悩んでいたことになりますね。
そして、最終回で韓国に返送されたノートには<君が被るのは、どんな王冠だ?財力か?名誉か?愛か?>という言葉が添えらえていました。
教師の問いかけでしょうか。
アメリカから帰ったばかりの彼であれば、王冠に意味を見いだせずにいたでしょう。
ですが、タンは会長に盾ついてウンサンと付き合いました。
彼の被る王冠は、愛ということになります。
ヒョンジュを愛しながらも良家の娘と政略結婚したウォンとは、真逆でした。
しかも、彼は、タンとウンサンの仲を取り持っています。
それなのに、ウォンは財力や名誉を守るために、ヒョンジュと別れました。
そういったことで、ウォンが印象に残りました。
【相続者たち/Amazon prime video】 はこちらから相続者たち最終話(20話) キャスト
- キム・タン/イ・ミンホ
帝国グループ会長の婚外子。 - キム・ウォン/チェ・ジニョク
帝国グループの社長。タンの異母兄。 - チャ・ウンサン/パク・シネ
貧困家庭に生まれる - パク・ヒナム/キム・ミギョン
ウンサンの母、聴覚障害者。コミュニケーションは筆談か手話。タンの家の家政婦。 - キム・ナムユン(会長)/チョン・ドンファン
帝国グループ会長で、タンの父。 - チョン・ジスク/パク・チュングム
帝国高校理事長で、会長の後妻。 - ハン・ギエ/キム・ソンリョン
会長の愛人、タンの産みの母。元ミスコリア。 - チェ・ヨンド/キム・ウビン
ホテルゼウスオーナーの息子。 - ユ・ラヘル/キム・ジウォン
タンの婚約者。 - イ・エスト/ユン・ソナ
RSインターナショナルの会長で、ラヘルの母。ドンウクと婚約している。 - チェ・ドンウク/チェ・ジノ
ホテルゼウスの社長、ヨンドの父。 - ユン・チャニョン/カン・ミンヒョク(CNBLUE)
ウンサンの幼なじみで、ボナの彼氏。 - イ・ボナ/クリスタル
タンの元恋人。チャニョンと付き合っている。メガエンターテイメント会社の相続者。 - ユン・ジェホ/チェ・ウォニョン
チャニョンの父親で、帝国グループ秘書室長。 - イ・ヒョシン/カン・ハヌル
検察総長の息子で、帝国高校で生徒会長を務める。 - チョ・ミョンス/パク・ヒョンシク(ZE:A)
法律事務所経営者の息子。 - チョン・ヒョンジュ/イム・ジュウン
ウォンの恋人で、ヒョシンの元家庭教師。帝国高校の新米教師