『ヒックとドラゴン2(2014)』のあらすじと感想【赤ん坊を見つめるドラゴンに胸熱】
『ヒックとドラゴン2』は、2014年にアメリカで上映されました。日本公開は、2015年です。
今作は、ドラゴンをコントロールできる最凶の敵が現れます。
そんな不利な状況でも、諦めないヒックに胸を打たれました。
あらすじと感想を書きましたので、参考にしていただけると幸いです。
ヒックとドラゴン2 あらすじ
最凶のドラゴンハンター・ドラゴ
ヒックは、新しい島を発見した。
その島の住人は、ドラゴンを狩って、ドラゴ・ブラッドビストに献上していた。
ドラゴは、ドラゴンを操って、意に沿わない人間を攻撃する人間だった。
ヒックの父・ストイックは、命を狙われたことがある。
彼は、ヒックからドラゴの名前を聞くやいなやバーク島の閉鎖を命じた。
「僕が、ドラゴに会って説得するよ」とヒック。
ストイックは「話しても無駄なヤツもいる」と耳を貸さない。
ヒックは、凶暴なドラゴンでも友達になれるという考え方の持ち主である。
彼は、ドラゴに会ってドラゴンに対する認識を改めようと考えていた。
ヒックは、トゥースにまたがり飛び立った。
アスティもストームフライに飛び乗って、ヒックの後を追う。
ヒック、20年ぶりに母親のヴァルカと再会
ドラゴの住む島へ向かう途中に、不気味な仮面をつけたドラゴン乗りに出会った。
ヒックが、ドラゴン乗りを注視していると、上空から現れたドラゴンに捕まってしまう。
ヒックとトゥースは、氷に覆われた島に連れて行かれた。
先ほどの不気味な仮面のドラゴン乗りが、ヒックに近づいていく。
「誰なの?ブラッドビスト?」警戒するヒック。
不気味な仮面が「ヒック?」と問いかける。
その人物は、仮面を外した。女性だった。
「僕たち、どこかで会った?」ヒックが、戸惑う。
女性は「無理もないわ、赤ん坊だった。でも母さんは決して忘れない」とヒックを見据える。
「死んだって聞いてた!」とパニックになるヒック。
母親のヴァルカは、中央にヒックを案内した。
ぽっかりとした空間が広がる。ドラゴンがゆったりと宙を舞っていた。
ヒックは、ドラゴンを眺めながら「20年間ここにいたの?ドラゴンを助けて?」と聞いた。
ヴァルカは、ドラゴの罠や攻撃で負傷したドラゴンを助けていた。
彼女は頷くと「怒ってない?」と問い返す。ヒックは、答えに窮した。
そして、ヒックは、ストイックやバーク島の住人が自分のドラゴンを持っていると伝える。
ヴァルカは「まさか、私も皆を変えようとした」と言って、20年前を回想した。
その頃、ヴァルカは平和を信じていた。
しかし、バーク島の住人やストイックは、ドラゴンとの戦いを止めない。
ヴァルカが「止めて!争いが続くだけよ」と制止した。
ストイックは聞く耳を持たない。
その時、一頭のドラゴンが、赤ん坊のヒックに近づいた。
武器を手にするヴァルカ。
ドラゴンは、ヒックをあやしていた。
〈理想の形があった。猛獣ではなく、知能の高い優しい生き物〉と述懐するヴァルカ。
ストイックが血相を変えて、ドラゴンを攻撃した。
荒ぶったドラゴンは、ヴァルカを掴んで飛び立ってしまうー。
ヴァルカとヒックが離ればなれになった理由
ヴァルカは悲痛な面持ちで言った。
「あなたと父さんは、死にかけた。私がドラゴンを殺せなかったから。離れるのは辛かったけど、私がいたら、子供を危険にさらす」
ヒックが「なぜ、無事で?」と聞く。
ヴァルカは、巨大なドラゴンに視線を向けた。
「彼は偉大なるワイルダービースト。群れのボスなの。巣に女王がいるように、ここにはドラゴンの王がいる。氷を吐き、私たちのために巣を作ってくれた。ドラゴンの安住の地よ」
ヒックが「ドラゴを説得に行ける」と笑いかける。
ヴァルカは首をかしげた。
「話しても無駄よ。仲間を守るしかない」
その頃、アスティは、ドラゴがいる島に侵入していた。しかし、捕らえられてしまう。
アスティは、したり顔で言った。
「私たちに手を出せば、ヒックが・・・グレート・ストイックの息子、長の跡継ぎよ。そして偉大なるドラゴン・マスター。今すぐ私たちを解放しないとヒックとナイト・フューリーが、こんな船、木っ端微塵にするわよ」
「ドラゴンを操れるのは、俺ひとりのはず!今やバーク島の全員がドラゴン乗りか。ドラゴン乗りの住処を叩きに行くぞ」
ドラゴが仲間を扇動した。
ストイックとヴァルカが再会
ストイックが、ヒックの後を追ってきた。
彼は、ヴァルカと鉢合わせする。
言葉を失うストイック。
「なぜ帰って来なかった俺の元に息子の元に。あなたが変わるなんて想像できた? 島の皆が変わるなんて。争いを止めてと、何度頼んでも誰も耳を貸さなかった」とヴァルカ。
ストイックが、ゆっくりとヴァルカに近寄っていく。
「お前は美しいな。あの日のままだ」
ストイックの言葉に、ヴァルカは涙を流す。
ふたりは口づけを交わした。
ストイックとヴァルカ、ヒックは、食事の準備に取りかかった。
「もう一度、俺の妻になってくれ」
ストイックがひざまずいて言った。
「いいわ」
ヴァルカが笑う。
トゥースが周囲を警戒し始めた。
島が、大きな地響きを立てる。
ヴァルカが外へ走った。
ドラゴの数十隻の船に囲まれていた。
ヴァルカのドラゴンが、ドラゴの船を破壊していく。
ヴァルカのボス・ワイルダービーストが姿を見せた。
「ボス・ドラゴン!やっと出てきたか。挑戦者を連れて来た」
ドラゴは海に向かって杖を振り回した。
海から、おびただしい大きさのドラゴンが、現れる。
ワイルダービーストに引けを取らない大きさだ。
ぶつかり合う2匹の超巨大なドラゴン。
しかし、ワイルダービーストが倒され、ヒックたちは劣勢に立たされてしまう。
ドラゴのボス・ドラゴンが吠え猛った。
ヴァルカのドラゴンたちが、ドラゴの支配下に置かれてしまった。
「ボス・ドラゴンを操る者が、全てのドラゴンを操る」
ドラゴが言った。
ボス・ドラゴンが唸りながら、トゥースを睨み付ける。
トゥースが悶えた。
「他者を圧倒する意志の力だ。その前で、お前は何もできん」
ドラゴが続けた。
トゥースの目が、は虫類の目に変化した。敵意を剥き出しにして、ヒックににじり寄っていく。
「よせ、正気に戻れ!」
ヒックの言葉も空しく、トゥースは口から破壊光線を吐き出した。
その時、ストイックがヒックの前に、飛び出して・・・。
果たして、ストイックとヒックは、無事なのか。
バーク島は、ドラゴに滅ぼされてしまうのか。
ヒックとドラゴン2 感想/赤ん坊を見つめるドラゴンに胸熱
一番感動したのは、赤ん坊のヒックを柔和な表情で見つめるドラゴンでした。
ヒックの母・ヴァルカが、ドラゴンは征伐するものではなく共生できる生き物と確信した場面でもあったでしょう。
ですが、ヴァルカの夫・ストイックは、それを理解できていませんでした。
だから、ヴァルカはドラゴンに連れ去られても、帰ろうとしなかったと言えます。
ただ、ストイックは、前作のPart1で心を入れ替えてドラゴンと共生しています。
そんなふたりが、20年ぶりに再会してやり直そうとしていました。
だから、ドラゴンが、赤ん坊のヒックをあやしているかのような場面に心を打たれたのだと考えました。
ヒックとドラゴン2 声優・監督
声優
- ヒック(日本語吹き替え版):ジェイ・バルチェル(田谷隼)
- ストイック(日本語吹き替え版):ジェラルド・バトラー(田中正彦)
- ヴァルカ(日本語吹き替え版):ケイト・ブランシェット(深見梨加)
- アスティ(日本語吹き替え版): アメリカ・フェレーラ(寿美菜子)
- ゲップ(日本語吹き替え版):クレイグ・ファーガソン(岩崎ひろし)
監督
- ディーン・デュボア 代表作『リロ・アンド・スティッチ(2002)』