『トッケビ』最終話(第16話)のあらすじと感想【ウンタクが死亡。それでもハッピーエンドの理由】
『トッケビ~君がくれた愛しい日々~ 』最終話(16話)のあらすじと感想になります。参考にしていただけると幸いです。
前回の15話で、ウンタクは、真っ赤なカエデの葉を拾いました。それをきっかけに、シンとの記憶が蘇ります。彼女は、シンからプロポーズされました。
トッケビ最終話(16話)あらすじ
サニーが失踪
「私の花嫁になってくれ」
ウンタクは、シンのプロポーズを受け入れた。ソバ畑で、 2人だけの結婚式を行う。
ラジオ局に出勤した。副調整室で、ディレクターと、ノートパソコンを眺める。
ディレクターが「夜中に、勢いで書いたラブレターかしら」と呟いた。
ウンタクは、番組サイトの掲示板を覗き込んだ。顔色が変わる。
「採用して」
副調整室を飛び出し、サニーのアパートに向かう。
書き込みは、放送された。
<記憶を消すことが幸せだと考えたあなた。会った瞬間、気づいたわ。あなたも全てを覚えていると……顔を見られてよかった。ある時は、キム・ウビン。またある時は、ワン・ヨの……>
アポートに到着した。ウンタクの部屋を、引き継いだという女性が応対する。
サニーは、所有するアパートを売却していた。
ポストに、サニーの手紙を見つける。ウンタクを励ます内容だ。シンも、駆けつけてきた。
ウンタクが、気落ちする。
「全部、覚えていたなら、なぜ、去る必要が?」
「死神にとって、これ以上の罰はない」
シンは、諭すように、ゆっくりと言った。
サニー、来世での恋愛を願い死神に別れ
サニーは、死神と初めて会った歩道橋にいた。
「50まで数えたら、行こう」
行き交う歩行者を、数えていく。
「……48……49」
不意に、傍らで「1」と声が発される。死神が、目を潤ませていた。
「今世では、もう会えないと思う」
サニーの言葉に、死神は頷いた。
後日、彼は、シンに【キム・ソンの肖像画】を返却しようと試みる。
だが、シンは「お前の後悔と罪と恋しさだから、お前が持っていろ」と言った。
死神が感じた不吉な予感
死神が、バス停に立っている。名簿を開封した。7歳の子供の名前と死亡予定日、死亡原因が書かれている。
後輩が「幼稚園のバスが、事故に遭うようです」と言った。
「やはり、この仕事は罰なんだな」
後輩は、スマホの着信で、立ち去った。
車が眼前で、止まった。ウンタクが、運転席から手を振る。
死神が手を振り返すと、彼女は車を走らせた。
後輩が戻ってきた。表情が明るい。
「先輩、今日の名簿は全て破棄しろと連絡が」
死神の名簿が、白紙に変化する。死神は、柔和な表情を浮かべた。
後輩が、名簿を眺めながら、首を傾げる。
死神は、ウンタクが去った方向に、視線を向けた。涙目に、変わっている。
死神の涙
ウンタクが、ハンドルを握り、信号待ちをしている。スマホに、着信が入った。
ハンズフリーで、通話する。右折先を見やった。幼稚園児が、バスに乗り込んでいる。
信号が青になった。左からの轟音に表情を、強張らせる。
無人のトラックが、坂道を下ってきた。
「幼稚園のバス……」
ウンタクは、戸惑いがちに、アクセルを踏んだ。衝突音が響き、横転を繰り返す。
ハンドルに突っ伏して、空を見上げた。こめかみから血が流れる。
『もしもし? ウンタク、どこにいる?』
受話口から、シンの声が流れる。
彼の愛しているよの言葉と、右手の温もりを思い浮かべた。
「私もよ」
ウンタクの目が閉じた。腕がだらりと垂れ下がる。
野次馬が集まってきた。警察官が、彼らを制止する。
「人間の犠牲は、神には計算できない」
死神が、路面店の屋上から、ウンタクの車を見下ろしていた。ウンタクは、ハンドルに突っ伏したままである。
名簿に視線を落としていた後輩が、顔を上げる。
「後追いの名簿です」
女性が、反対側の歩道から、幼稚園バスを眺めていた。
死神が、涙ながらに声をかける。
「29歳、チ・ウンタクですね?」
女性は、弱弱しく、笑みを浮かべた。
「どうかしていると思ったけど、車を止めちゃった」
シンの涙
ウンタクが、茶房の室内を、興味深そうに眺める。死神に問いかけた。
「人間は、4回生まれ変わるんですよね。私の人生は何回目?」
「これが、1回目だ」
「良かった。あと3回残っている」
扉が開いた。シンが、無表情で入ってきたかと思うと、むせび泣いた。
ウンタクが、彼の頭を撫でる。
「私が、前に言ったよね。残された人は一生懸命生きないと……と。愛してくれた人への礼儀よ」
シンは、ウンタクを力強く抱きしめた。嗚咽の声を、漏らす。
ウンタクは、涙を流した。
「おじさん、また会いに来るから、あまり雨を降らせないで」
死神から、お茶を差し出された。ウンタクは、首を横に振った。
「走って、戻ってくる」
彼女は、シンに声をかけて、昇り階段に向かった。
死神、30年後にサニーと再会
30年後。
死神が、カフェ店で後輩と向かい合っている。後輩が、名簿を差し出した。
「長い罰が、終わりますね」
死神は、感慨深げに名簿を眺めた。
「長かった罰に、終止符が打たれるのか」
帰宅して、名簿を開ける。悲痛な面持ちで、口を開いた。
「便りは、出さないと言ったのに」
彼は、シンを訪ねた。右手の黒帽子をかかげる。
「最後の仕事だ。規則を、もう一度破ることにした」
「生まれ変わったら、幸せに」
シンは、死神を見つめ続けた。
老婆が、死神の茶房を訪ねてきた。室内に足を踏み入れ、若返っていく。
彼女は、死神の向かいに座った。
「少しも変わってないわね。イケメンだわ」
「会いたかった」
死神は、高麗時代の指輪を取り出した。女性の指に嵌める。
「サニーさんは、僕が見送る最後の死者です」
サニーは、目を伏せた。
「じゃあ、その後は? これが幸せな結末?」
「サニーさんは、3回目の人生でした」
彼に促されて、サニーは後ろを振り返った。窓越しにシンと目が合う。
「幸せになれ。不器量な妹」
シンは、伏し目がちに、言った。
死神が、サニーの手を取る。2人で、茶房の階段を上がっていった。
元整備士の失業者に舞い込んだ幸運
シンが、ベンチに腰かけて川を眺めている。隣に、作業着の中年男性が、腰かけた。
「また、どこかで雇ってもらえるさ」
中年男性に、パンを差し出される。シンは、パンを受け取り、内心で呟いた。
あなたが死にかけた時、誰かが押しとどめてくれたなら、それは神だ。
男性が、立ち上がる。
「キムさん、あっちへ。お礼だ」
キムは、シンが指差した方向へ歩き出した。
白髪頭の男が、高級車のエンジンルームを覗き込んでいる。運転手が「会長に、分かるんですか?」と声を張り上げた。
「お手伝いを? 整備士歴 20年です」
キムも、エンジンルームを、覗き込む。会長が、彼の横顔を見やった。
「私は、出会いを、待っていたのかも」
パク・ソミンが、シンに声をかけた目的
カナダのホテル。
シンは、ロビーで、執事に呼び止められた。
「旦那様、お出かけですか? 裏通りを、お歩きに」
韓国からの修学旅行生が、大通りに押し寄せているようだ。
墓標の傍らに、腰を下ろした。夕陽を背にして、読書を始める。後ろを、学生服の女性が通りかかった。
左胸の名札に、パク・ソミンとある。
「見つけた」
ソミンは、足を止めて微笑んだ。しばし、物思いにふけって、口を開く。
「……私は、あると思う。悲しい愛」
シンが、振り返る。呆然とした表情で、立ち上がった。
ソミンは、シンを見据えた。静かに、歩を進めていく。見上げて「私が誰か、分かる?」と聞いた。
彼女は、シンの返事に、泣き笑いの表情を浮かべた。
果たして、ソミンは、何の目的があって、シンに声をかけたのか? 本編で、どうぞ。
ABEMAプレミアムトッケビ最終話(16話) 感想/パク・ソミンが、シンに声をかけた目的
パク・ソミンが、シンに声をかけた理由は、何でしょうか。
ぜひ、本編で視聴していただきたいです。
ヒントは、11話にあります。ソミンが、生まれる前のことでした。
ある女性が、サニーに、前世を信じると言いました。
人生は、4回(種をまく人生、水をやる人生、収穫する人生、収穫物を食べる人生)巡ってくると考えたからでした。
そして、最終話で、彼女は亡くなります。現世から旅立つときに、記憶が消えるお茶を飲んでいません。
また、死神の茶房で、1回目の人生を終えたと教えられました。あの世へ旅立つときに、彼女は、シンに「走って、戻ってくる」とも言っています。
種をまく人生を記憶に留めつつ、現世に戻ろうとしています。
「走って、戻ってくる」には、ユーモアがあります。彼女らしいです。
ここまで書けば、パク・ソミンが、前世の記憶を有していることが分かりますね。シンに声をかけた理由も、想像がつくことでしょう。
ぜひ、本編を視聴してください。涙腺が、壊れかかります。
トッケビ最終話(16話)キャスト
- トッケビ/キム・シン/iroom社の代表ユ・シンジェ(コン・ユ)
- ウンタク(キム・ゴウン)
- 死神/江南署のイ・ヒョク(イ・ドンウク)
- ドクファ(ユク・ソンジェ)
- サニー(ユ・インナ)
- キム社長/会長(チョ・ウジン)