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『トッケビ』第14話のあらすじと感想【剣を抜かれたシン、9年ぶりに召還される】

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『トッケビ~君がくれた愛しい日々~ 』14話のあらすじと感想です。参考にしていただけると幸いです。

前話(13話)で、シンは、胸の剣を抜いてパクを退治しました。しかし、シンも消滅します。ウンタクは、号泣しました。

トッケビ 第14話 あらすじ

剣を抜かれたシン、黄泉と現世の間に残ることを決意

white desert


「置いていかないで」

ウンタクの懇願も虚しく、シンは消滅してしまった。彼女は、号泣しながらノートとペンを取り出す。

〈絶対に忘れない。彼の名前はキム・シンよ。背が高くて、悲しげに笑う。雨となり、初雪となって来る。あなたは、その人の花嫁よ〉

神は、ウンタクを含めて、シンと関わった全ての者からシンの記憶を消去した。

シンは、黒衣をまとい、黄泉と現世の間にある白砂漠を彷徨う。

神の声が響いた。

『お前の罰は終わった。全てを忘れて眠りにつき安らかになれ』

シンは、涙を流した。ウンタクの笑顔を思い浮かべる。

『やっと分かりました。私が何を選んだのか。ここに残って雨となります。風となります。初雪となります。どうか、それだけはお許しください』

9年後。ラジオプロデューサーになったウンタク


シンとの記憶が失われてから9年後。

ウンタクは、ラジオプロデューサーの夢を叶えていた。

彼女は、サニーのオリーブ・チキン店で、浮かない顔をする。

「広告収入がなくて、打ち切りになりそうなんです」

女性が、来店する。

「委員長、そこよ」

ウンタクは、テーブルを指し示した。

サニーが、笑いかける。

「卒業して何年も経つのに……。いらっしゃいキム弁護士」

ウンタクは、キム、サニーと酒を酌み交わしながら、恋バナに花を咲かせる。

ガラス壁を見やった。焼酎を呷り、笑みを浮かべる。

「雨の日に、きついお酒。目の前には友達が二人。本当に、いい日だわ」

キムとサニーは、神妙な顔つきでウンタクを見つめた。

雨が降ると、メンタルの調子が崩れるウンタク

rain


ウンタクは、傘を差し帰路に就いた。

歩き方が、おぼつかない。彼女を尻目に、二人の幽霊がひそひそと、ささやき交わした。

「本当に、トッケビの花嫁なの?」

「それは、昔の話よ。昔は、私のことが見えたのよ」

帰宅したウンタクは、ベッドに横たわった。嗚咽を、漏らす。

「何がそんなに悲しいの? なぜ、雨の日はこうなるの?」

ウンタク、9年ぶりにシンを召還する

smoke


雪が、ちらついている。

ウンタクは、ラジオ局の敷地内で、ベンチに腰かけていた。

膝の上には、小ぶりのホールケーキがあった。一本のロウソクが立っている。

<私は、何を忘れたの? 誰を忘れたの?>

宙を見つめながら、考え込んだ。マッチを擦り、ロウソクに火を灯す。

<誰か、誰でもいいから、私を助けて>

ウンタクは、ロウソクの火を吹き消した。

その頃、シンは白砂漠を歩き続けていた。

膝をつき、倒れこんだ。右手には、ウンタクが書いた誓約書が握られている。

それは、風にあおられて舞い上がった。慌てて追いかけるが、力尽きてしまう。

不意に、声が響いた。

<誰か、誰でもいいから、私を助けて>

シンの右手から、煙が立ちのぼっていく。

ウンタクは、傍らの黒装束の男に気づいた。立ち上がると、彼に抱きしめられる。

涙を流した。我に返り、男を押し戻す。

「すみません。感情の起伏が激しくて……」

ウンタクは、涙を拭った。

「変ね。なぜ、私が謝るのよ。あなたは誰?」

男は「乙だ」と呟き、視線を下げた。ウンタクの首からラジオ局の入館証が吊り下がっている。

「夢を叶えたのか。元気ならいい」

黒装束の男は、目が潤んでいた。

「ドラマ局は、ここじゃなくて別館です」

ウンタクは、仕事に戻った。

シン、ドクファとキム社長のもとへ


ドクファは、チーム長として iloom社に勤務していた。

キム社長と社内を歩く。

「ドクファ」と呼び止められた。

黒ずくめの男を、見やる。

「今、僕の名前を呼んだよね」

警備員が男を取り押さえた。

傍らのキム社長が「待って、話を聞こう」と言った。

「また会えて嬉しい。私は、お前のおじであり……」

ドクファは、男の言葉を遮った。キム社長に「昼食は何にする?」と声をかける。

昼食の席でドクファは、声をひそめた。

「さっきの人、僕のおじだと言ったよね。おじの存在は機密事項なんだ。僕と祖父しか知らない」

キム社長は「一人追加を。おじ様の名前はキム・シンですか?」

「僕のおじだから、名字は、ユだよ」

死神は、シンの記憶を残されていた


死神の元に、黒装束のシンが現れた。

死神を見て「相変わらず悪趣味な帽子だ」と毒づく。

「塵や風となったわけじゃないんだな。ム(大根)になったわけでもない」

シンは、目を見開き「なぜだ。記憶はないはずだ」と聞く。

「皆、そうだが、俺の記憶は残った。理由については心当たりがある」

死神は、神に憑依されたドクファを思い返して、口を開いた。

ドクファに憑依した神は、産神に「ヨ(死神の前世)だけでもトッケビの恋物語を覚えていて欲しい」と言われていた。

「どうやって戻った」

「甲(ウンタク)の召還で」

「本来なら、9年前か900年前に言うべきだった。俺の妻と、俺の国を守ったお前を守れなくて悪かった」

死神が、涙を流す。シンは、彼のもとで居候を始めた。

ウンタク、青いコートの男(シン)が気になってしまう

peach blossom


「ラジオのアナウンサーが、気温2度を22度と間違えて放送を……」

ウンタクは、部下から報告を受けた。

「放送作家の代役で、台本を書いた私のミスよ」

部下がスマホを手に、声をあげる。

「嘘だろ。局の前の様子がSNSに」

ウンタクは、外に出た。気温は22度で、ラジオ局前の花が咲き誇っている。

男と目が合った。

以前、彼女を抱きしめた黒装束の男だ。

今は、現代服の青いコートを羽織り、散髪も済ませている。

男は、ゆっくりと立ち去っていった。

ウンタクは、カフェ店でノートパソコンを開いた。担当番組の改編案を、練る。

カップキャンドルの火を吹き消した。

ラジオ局前で目が合った青コートの男を思い返す。

「あの人は、何者?」

手を伸ばした。コーヒーがスッと手前に移動する。

向かいに座る男と目が合った。今しがた、脳裏に浮かべた青コートの男だ。

「薬を飲んでも効かなくて……」

ウンタクは、目を潤ませた。

「なぜ、そこに? 相席を許した覚えはないわ」

「人に呼ばれて。私に気づかないんです」

ウンタクが、きょろきょろと辺りを見回す。

男は、飲料を注文した。

ウンタクは「5000ウォンもないって……」と呆れながら店を後にする。

男は「まだ、話したいのに」と呟いた。

シンが、故シヌ会長の遺言で、iloom社の代表に就任

korean banknotes

「本を買うから、1万ウォン。肉を買うから、10万ウォン」

シンは、死神に金を無心するようになった。死神は理解を示すが、肉代の無心には、冷ややかである。

「お前が駄目なら、奥の手を使うしかない」

「金塊は、製造番号がないと売れない」

シンは、目を閉じた。

「あの手を使うか」

彼は、iloom社の社長室へ向かった。

キム社長が、目を丸くする。傍らのドクファが、驚愕の表情を浮かべていた。

シンは、後ろ手をしながら口を開いた。

「私は、水であり火であり、光と闇だ。名はユ・シンジェ、またはキム・シン」

キム社長が、立ち上がる。

「会長の遺言に、お名前が。ユ家に代々受け継がれてきた遺言です」

シヌ会長は、彼に遺言を残していた。

<私が遺したものは、全て、キム・シンと名乗る方のものだ。雨の中やって来て、青い火花となって去る>

キム社長とドクファが、後ろの窓を振り返った。雨が降っている。

「会社は要らぬ。ユ家の財産だから、ドクファのものだ」

キム社長とドクファが、後ずさる。

シンの体から、青白い炎のようなものが漂っていた。

「私は、家と地位、カードと甥が必要なのだ」

キム社長が、口を開く。

「会長の遺言に従い、家、地位、カードを用意します」

ウンタク、シンが iloom社の代表と知る


ウンタクが、リスナーからの要望(景品の包丁を商品券に交換)に反発した。

番組の掲示板が荒れ、2社の広告を失う。

「責任取って、広告の契約を取って来い。でなきゃクビだ」

「部長、頑張ります」

ウンタクは、握りこぶしを固めてラジオ局を出た。

書店で資料を漁る。

物音で振り返った。ラジオ局の敷地内で自分を抱きしめた男が、笑いかけてきた。

ウンタクは、男を大通りに引っ張った。

「貸した5000ウォンは?」

「返さなければ、また会えますか?」

男が、にじり寄ってきた。

「今度会ったら、通報します。尾行しているとしか思えない。あなたの職業は?」

男は目を泳がせて、後ろを振り返った。iloom社のビルを指差す。

「あの会社にいます」

「家具の会社?そこで何を?」

「一番、偉い人かな」

ウンタクは、呆れたような顔つきで宙を仰いだ。

「広告契約の書類をください。偉い人だと証明してみせます」

後日、ウンタクは、iloom社に出向いた。キム社長が応対する。

「代表からの指示で、今回は私がサインを」

ウンタクは、自身の連絡先を渡した。代表の名前(ユ・シンジェ)を教えてもらう。

職場の会議室に戻ると、称賛を受けた。

ウンタクは「奇跡としか思えないわ」と首を傾げる。

企画会議が始まった。

議題は<古い携帯電話に眠っている写真の中のあの人。リスナーからの投稿を紹介し思い出の人に電話>である。

ウンタク、書いた記憶がないノートやエアメールに戸惑う

canadian flag


ウンタクは、自宅で大学時代のノートを開いた。

彼女の筆跡で<彼の名前はキム・シン。あなたは、その人の花嫁よ>とある。

「あなたは誰? なぜ、私が花嫁なの?」

サニーが、ウンタクの職場を訪ねてきた。サニーから、十年前にカナダで投函されたエアメールを受け取る。

「オーナーの知り合いが持ってきたと言うから、防犯カメラを見たの。超イケメンだった」


ウンタクはエアメールをまじまじと眺めて「私の字だけど」と戸惑った。

封を開けた。

<ママ元気? 実は今、カナダでこの手紙を書いているの。扉ひとつで、天国のような所に来られるの。おじさんと一緒ならね。私を気にかけてくれる人よ。見ては駄目なものが見える私を心配しているだろうけど、もう大丈夫。おかげで私は誰かの特別な存在になれた>

「カナダ? パスポートもないのに」

ウンタクは、顔を強張らせた。学生時代のノートと、エアメールを見比べる。

「キム・シンなの? 9年前に何があったの?」

スマホに着信が入った。

「ユ・シンジェです」

カップキャンドルの火を消すと、シンが空間移動してきた。ウンタクは、彼に背中を向けていて気づかない。

シンから、デートに誘われた。

30分後、彼と落ち合う。

「有休を取って、海外へ旅行に行くつもりなんです。初めてなのでドキドキします」

「海外が初めてとは思えないほど、自然に振る舞えるはずです」

「私のことを、よく知らないのに」

ウンタクは、有給休暇を申請しカナダへ飛んだ。

ホテルのフロントに、エアメールを見せる。

「この封筒は、こちらのものですか?」

フロントの女性は韓国人であった。創業者も韓国人とのこと。

「間違いありません。ポストの補修工事で何通か見つかったんです」

ウンタクは、宿泊部屋にキャリーケースを置いて外へ出た。両脇に、民家が連なる通りに出る。

赤いドアの前で、足を止めた。彼女は、ドアを怪訝そうな表情で眺めた。

不意に、ドアが開く。

シンが現れた。彼は、ウンタクに気づき、背中を向ける。

「なぜ、あなたがここにいるんですか?」

果たして、シンがカナダに現れた理由とは?

トッケビ 第14話 感想/寂し気なシンが切ない


シンが、ウンタクに召還されて再会しました。胸が熱くなりました。

ただ、ウンタクはシンの記憶を神に消去されています。なので、シンの寂し気な表情が切なかったです。喜びと寂し気な感情が入り混じっているようでした。

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トッケビ 第14話 キャスト

  • トッケビ/キム・シン/iloom社の代表ユ・シンジェ(コン・ユ)
  • ウンタク(キム・ゴウン)
  • 死神(イ・ドンウク)
  • ドクファ(ユク・ソンジェ)
  • サニー(ユ・インナ)
  • 王妃ソン(キム・ソヒョン)
  • 王ワン・ヨ(キム・ミンジェ)
  • パク・チュンホン(キム・ビョンチョル)
  • パク・ギョンミ(チェ・リ)
  • キム・ユラ(コ・ボギョル)
  • 老婆/全身赤づくめの女/産神(イエル)

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