『ロバと王女(1970)』のあらすじと感想【王女の恋物語】
ロバと王女 あらすじ
ロバと王女を視聴しました。あらすじと感想を書いたので、気になりましたら本編でどうぞ。
王妃、遺言(自分より美しい人と再婚を)を残して死す
ロバが、一鳴きして、金貨や宝石を生み落とす。王様(ジャン・マレー)は、満面の笑みを浮かべた。
嵐の夜に、王妃(カトリーヌ・ドヌーブ)が倒れた。
王様との間には、娘しかいない。
王妃は、後継者がいないことを危惧する。そして、自分より美しい人と再婚するようにと言い遺して亡くなった。
臣下が「再婚なさるべきです。お世継ぎが生まれてこそ、我が国は安泰です」と進言。
王様は、王妃の願望に沿う王女を探すよう命じた。
王様、王妃より美しい王女に求婚
使者が、女性の肖像画を持参してくる。
陰気、退屈そう、高慢そう。次々と肖像画を使者に突き返す王様。
最後の一枚に目を奪われた。
「優雅さに満ちておる。何者だ」
「陛下の、お嬢さまですが……王妃さまに勝るでしょう」
王様は、王女(カトリーヌ・ドヌーブ)に求婚した。
王女は、拒否。しかし、王様は、明日まで待つと言って立ち去ってしまう。
リラの精の命令(ロバ飼いに扮装して城を出よ)
王女は、お城を抜け出した。小舟を漕ぎ、林に迷い込む。
「涙など見苦しいわ」
リラの精(デルフィーヌ・セイリグ)に声をかけられた。彼女は、王女を「父親との結婚なんて間違っている」と慰める。
無理難題(空色や月色、金、ダイヤモンドのドレスが欲しい)を吹っ掛けなさいとアドバイス。
王様は、難なく用意してしまう。
リラの精が、最後の命令を下した。王女は、金のドレスをまとった。そして、王様の前に「ロバの皮が欲しいのです」と、ひざまづく。
王様は「奇妙なお願いだ」と顔を曇らせた。リラの精の関与を疑いながらも、ロバの皮を与える。
王女が、リラの精に、王様を嫌う理由を尋ねた。
リラの精は、はぐらかした。「逃げて、変装するの」彼女は、王女にロバの皮を手渡して言った。
王女は、眉をしかめながら、ロバの皮をまとう。リラの精は、魔法の杖を彼女に贈った。
その杖で、床を叩くと、ドレスや鏡、宝石などが入った箱が現れるという。
王女は、暖炉の灰を顔に塗りつけられた。
リラの精は、城外に馬車を待たせていた。王女は、馬車に揺られながら眠りに落ちる。
王女、老婆の下女になる
王女は、わらの上で目を覚ました。城壁の門を抜け、レンガ造りの農家に足を運んだ。
「ロバの皮だね。待っていたよ」老婆(ルイーズ・シュバリエ)が王女を招き入れる。「下女を探していたんだ」
王女は、疲れを訴えたが、裏手の森小屋で寝ろと言われる。
森小屋に足を踏み入れた。腐った壁に顔をしかめ、鶏や蜘蛛に悲鳴を上げる。
魔法の杖で、テーブルと椅子を蘇らせた。箱を出現させ、鏡を取り出す。
鏡に、城の内部を映した。王様が、臣下に王女を探すよう命令している。
王子さまとの出会い
王女が、家畜の世話をしている。老婆の使用人が彼女を眺めて口を開いた。
「顔も手も真っ黒見分けがつかない。王子さまと出会っても、口づけの前に、消毒ね」
王女は、居たたまれずに森小屋へ戻った。
鏡を見ながら、髪を梳かす。
鏡に写る男に気づいた。窓越しに、こちらを覗き込んでいる。王女は、立ち上がり窓際に歩み寄った。
男は逃げていった。
王子に、愛のケーキを贈る
王子(ジャック・ペラン)は、城に戻ると、寝込んでしまった。彼の執事が王女を訪ねた。
王子が病で伏せていることや、お菓子を食べたがっていることを伝える。
王女は、執事を外で待たせ森小屋へ。箱から料理の本を取り出し、金色のドレスに着替える。
かまどに薪をくべた。生地に指輪を忍び込ませ【愛のケーキ】を完成させる。
ロバの皮を羽織り、ケーキを執事に渡した。
王子の元に、愛のケーキが届いた。食べ終えて、口から指輪を取り出す。それを眺めながら王女に恋心を募らせた。
王妃は彼を心配し医師団を呼んだ。医師団は「殿下の病は恋煩いです。結婚させるべきかと」と進言した。
王妃は、王子に「相手が誰でも、結婚させてあげる」と声をかける。
王子は、王女の名前を知らない。指輪をかかげ、指輪が合う人と結婚しますと言った。
指輪が合った未婚女性は、王子と結婚できるというお触れが出された。
指が細くなるという、ガゼルの乳の妙薬が出回り、指を負傷する女性が続出する。
王子と結婚
何十人もの未婚女性が宮殿に集った。伯爵令嬢や男爵令嬢などを先頭に、列を成していく。
王子は、一人一人指輪を嵌めていった。召使い、料理番、七面鳥係……。
無職の女性一人だけになった。しかし、合わない。
王子は、誰かの指輪なのは確かなのにと顔を曇らせる。
そして「ロバの皮が来ていない。ケーキを作った娘です」と言った。
彼の父(王様)が「連れてこい」と命じる。
すると、王女がロバの皮をまとったまま姿を見せた。指輪は、彼女の薬指におさまった。
王子と王女は、結婚式を挙げる。
ヘリコプターから王様
式の最中に、飛翔音が響いた。二人が宙を仰ぐ。
ヘリコプターが舞い降りてくる。
降り立ったのは、王様と結婚相手である。
果たして、王様の相手は誰なのか? 続きが気になった方は、本編でどうぞ。
ロバと王女 感想
監督(ジャック・ドゥミ)は、ペローの童話に影響を受けたと言いました。
だから、リラの精は、眠れる森の美女の妖精と考えてよいでしょう。
また、シンデレラを想起させるストーリーだと感じました。
特に、王子が指輪の持ち主を探すシーン。
指輪が、シンデレラのガラス靴に当たりますね。
そして、王女の父・王様の結婚相手に驚きました。半世紀も人気があることに納得しました。
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